【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「はい……」
「殿下は、相手が団長であるからあまり気にはなさっていないようなのだが。団長も独身だからな。やはり、どうしても周囲の目がうるさくなる」
「はい。ご迷惑をおかけして、申し訳ありません……」
「団長には私から伝えようか?」
「いえ……。明日、私の方からきちんと伝えます。だから、明日だけは手伝わせてください。その、途中で投げ出すようなことをしたくないから。自分できちんと団長にお伝えします」
アルベティーナの言葉に納得したのか、エルッキは満足そうに頷くと階段をあがって、自室の扉を開けその奥へ吸い込まれるように消えていった。
それを階下から見送ったアルベティーナは、ぎゅっと胸の前で手を握りしめていた。
アルベティーナがルドルフの執務室へと向かう足取りは重い。いつも感じる早朝の爽やかな空気ですら、尖った針のように身体に突き刺さってくるようだ。
いつもと変わらずルドルフの執務室の扉を叩くと、この時間は少し不愛想なルドルフの声が迎えてくれる。揺れ動く気持ちを悟られないように、アルベティーナは顔を引き締めた。
「おはようございます、アルベティーナ・ヘドマンです」
きっと声色もいつも通りのはず。表情も普段と変わらないだろう。
「殿下は、相手が団長であるからあまり気にはなさっていないようなのだが。団長も独身だからな。やはり、どうしても周囲の目がうるさくなる」
「はい。ご迷惑をおかけして、申し訳ありません……」
「団長には私から伝えようか?」
「いえ……。明日、私の方からきちんと伝えます。だから、明日だけは手伝わせてください。その、途中で投げ出すようなことをしたくないから。自分できちんと団長にお伝えします」
アルベティーナの言葉に納得したのか、エルッキは満足そうに頷くと階段をあがって、自室の扉を開けその奥へ吸い込まれるように消えていった。
それを階下から見送ったアルベティーナは、ぎゅっと胸の前で手を握りしめていた。
アルベティーナがルドルフの執務室へと向かう足取りは重い。いつも感じる早朝の爽やかな空気ですら、尖った針のように身体に突き刺さってくるようだ。
いつもと変わらずルドルフの執務室の扉を叩くと、この時間は少し不愛想なルドルフの声が迎えてくれる。揺れ動く気持ちを悟られないように、アルベティーナは顔を引き締めた。
「おはようございます、アルベティーナ・ヘドマンです」
きっと声色もいつも通りのはず。表情も普段と変わらないだろう。