【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
 シーグルードはアルベティーナの腰を抱き寄せた。彼の腕の中にすっぽりとアルベティーナは収まってしまう。
「シーグルード様は、どうしてそこまでして私のことを?」
 アルベティーナには心当たりが無い。シーグルードにここまで執着される心当たりが。
「私が、君のことを好いているからだ。それでは理由にはならない?」
 なぜ好きなのか、いつから好きなのか。アルベティーナが聞きたいのはそこだった。だが、それを尋ねたとしても、彼はうまくはぐらかして答えてはくれないのだろう。アルベティーナは目を伏せる。
「ティナ……。もしかして君は、ルドルフのような強引な俺の方がいいのか?」
 シーグルードの口調が変わった。一瞬、ルドルフが側にいるのかと思ってしまった。顔をあげると、いきなり唇を塞がれた。
 唇を合わせるだけの優しいものではない。シーグルードが唇を割って、アルベティーナの中に侵入してくる。彼の右手は、ドレスの上からアルベティーナの胸を揉みしだく。
「ぁ……ふ、んぅ……ぅ」
 呼吸を求めようとすると、アルベティーナの口の端からは甘い声が漏れた。頭がぼんやりとしてきた頃、アルベティーナは我に返り、シーグルードに腕を伸ばして突き放す。
< 168 / 231 >

この作品をシェア

pagetop