【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「君をマルグレットの女王にする。前王の娘だ。伯父よりも君の方が王に相応しいに決まっている。だからね、君がグルブランソンの王太子と婚約されてしまうと困るというわけだ。君は大事な駒なのだから」
駒、と言われアルベティーナは眉をピクリと動かした。ゆっくりと顔をマティアスに向け、じっと彼の目を見つめる。アルベティーナと同じ瞳の色。
「何も心配する必要は無いよ。君はただ『女王』としてあの椅子に座っているだけでいい。あとは全て僕たちに任せておけばいいんだよ」
駒の意味がわかった。つまり前王の血を引く、形だけの『女王』を望んでいるのだ。いや、自分の言うことを聞く忠実な『女王』を。
「君の結婚相手は僕が選んであるんだ。君と同じ、僕に忠実な人間をね」
「グルブランソンの人たちを攫って、マルグレットへ売りつけていたのは……」
「僕の指示だよ。資金稼ぎというやつだね。それのおかげで、僕を支持する人間もグルブランソンにも増えたわけだが……。ああ、何か月か前に、多くの人手を失ったのは痛かったな」
口元に手を添えながら、どことなく懐かしむような声でマティアスは口にした。
「お茶。飲まないの? せっかく君のために淹れたのに。君が飲まないと、処分されるのはこのお茶を淹れた侍女だよ。女王様が気に入るお茶を淹れることができなかったってね」
彼らは卑怯だ。クレアを人質にし、そしてお茶を淹れただけのただの侍女の命までも握り、アルベティーナを脅してくる。
駒、と言われアルベティーナは眉をピクリと動かした。ゆっくりと顔をマティアスに向け、じっと彼の目を見つめる。アルベティーナと同じ瞳の色。
「何も心配する必要は無いよ。君はただ『女王』としてあの椅子に座っているだけでいい。あとは全て僕たちに任せておけばいいんだよ」
駒の意味がわかった。つまり前王の血を引く、形だけの『女王』を望んでいるのだ。いや、自分の言うことを聞く忠実な『女王』を。
「君の結婚相手は僕が選んであるんだ。君と同じ、僕に忠実な人間をね」
「グルブランソンの人たちを攫って、マルグレットへ売りつけていたのは……」
「僕の指示だよ。資金稼ぎというやつだね。それのおかげで、僕を支持する人間もグルブランソンにも増えたわけだが……。ああ、何か月か前に、多くの人手を失ったのは痛かったな」
口元に手を添えながら、どことなく懐かしむような声でマティアスは口にした。
「お茶。飲まないの? せっかく君のために淹れたのに。君が飲まないと、処分されるのはこのお茶を淹れた侍女だよ。女王様が気に入るお茶を淹れることができなかったってね」
彼らは卑怯だ。クレアを人質にし、そしてお茶を淹れただけのただの侍女の命までも握り、アルベティーナを脅してくる。