【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「ええと、話を戻します。それでその王国騎士団ですが、このたび女性騎士を募集することになりました」
セヴェリは真っすぐにアルベティーナを見つめた。アルベティーナは瞳をキラキラと輝かせていた。それはもう、まるで恋する乙女のように。
「シーグルード殿下が、是非ともアルベティーナを王国騎士団の女性騎士として迎え入れたいと。そう、おっしゃっておりました」
「シーグルード様がですか?」
アルベティーナはあの舞踏会でシーグルードと会ったきり、あれ以降は会ったことがない。恐らく、バルコニーから飛び降りた、あれっきりだったはずだ。
「いい話じゃないか」
腕を組んでじっと話を聞いていたコンラードが口を開いた。
「王太子殿下自らアルベティーナを女性騎士として迎えたいとおっしゃってくださったのだろう?」
そうです、とセヴェリは頷く。
「裏を返せば、命令、ということだな」
セヴェリはもう一度、黙って頷いた。
大きく息を吐いたのは、アンヌッカだ。頭が痛い、とでも言うかのように右手で額を押さえている。
「どうしてこうなったのかしら」
恐らくそれがアンヌッカの本音だろう。彼女だって、可愛い娘を女性騎士にしようと思って育てあげたわけではないのだ。
セヴェリは真っすぐにアルベティーナを見つめた。アルベティーナは瞳をキラキラと輝かせていた。それはもう、まるで恋する乙女のように。
「シーグルード殿下が、是非ともアルベティーナを王国騎士団の女性騎士として迎え入れたいと。そう、おっしゃっておりました」
「シーグルード様がですか?」
アルベティーナはあの舞踏会でシーグルードと会ったきり、あれ以降は会ったことがない。恐らく、バルコニーから飛び降りた、あれっきりだったはずだ。
「いい話じゃないか」
腕を組んでじっと話を聞いていたコンラードが口を開いた。
「王太子殿下自らアルベティーナを女性騎士として迎えたいとおっしゃってくださったのだろう?」
そうです、とセヴェリは頷く。
「裏を返せば、命令、ということだな」
セヴェリはもう一度、黙って頷いた。
大きく息を吐いたのは、アンヌッカだ。頭が痛い、とでも言うかのように右手で額を押さえている。
「どうしてこうなったのかしら」
恐らくそれがアンヌッカの本音だろう。彼女だって、可愛い娘を女性騎士にしようと思って育てあげたわけではないのだ。