【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
こうしてアルベティーナは、女性騎士第一期生として王国騎士団に入団することになったのである。もちろんアンヌッカは嘆いていたが、それでも最後はアルベティーナのやりたいことしなさいと背を押してくれた。そんな彼女にアルベティーナは感謝しかなかった。
さて、騎士団へと入団したアルベティーナは、二人の兄と共に王都にある別邸で暮らすことになった。泊りがけの仕事のときもあるのだが、基本的にはこの別邸から通いで仕事をこなすようだ。
「うん、ティーナ。よく似合っている」
初めて紺色の騎士服に袖を通した彼女を褒めるのは、ゼヴェリである。エルッキはすでに王城の方に行っている。それはエルッキがあの王太子殿下の護衛騎士であるためだ。
「ティーナは俺と同じ警備隊の配属になる。わからないことがあったら、遠慮なく俺に聞けよ」
そう口にしたセヴェリが心強く、アルベティーナは思わず顔を綻ばせた。
騎士団は王城の敷地内に活動拠点とする建物を構えており、騎士たちからは駐屯所とも呼ばれていた。この駐屯所は、グルブランソン王国の各地に点在しているが、本拠地はこの王城内にある白い外壁の建物である。というのも、もちろん彼らは王国騎士団であって国に忠誠を誓っているためだ。
王城内にある騎士団の建物内を、アルベティーナはセヴェリの後ろについて歩いていた。
さて、騎士団へと入団したアルベティーナは、二人の兄と共に王都にある別邸で暮らすことになった。泊りがけの仕事のときもあるのだが、基本的にはこの別邸から通いで仕事をこなすようだ。
「うん、ティーナ。よく似合っている」
初めて紺色の騎士服に袖を通した彼女を褒めるのは、ゼヴェリである。エルッキはすでに王城の方に行っている。それはエルッキがあの王太子殿下の護衛騎士であるためだ。
「ティーナは俺と同じ警備隊の配属になる。わからないことがあったら、遠慮なく俺に聞けよ」
そう口にしたセヴェリが心強く、アルベティーナは思わず顔を綻ばせた。
騎士団は王城の敷地内に活動拠点とする建物を構えており、騎士たちからは駐屯所とも呼ばれていた。この駐屯所は、グルブランソン王国の各地に点在しているが、本拠地はこの王城内にある白い外壁の建物である。というのも、もちろん彼らは王国騎士団であって国に忠誠を誓っているためだ。
王城内にある騎士団の建物内を、アルベティーナはセヴェリの後ろについて歩いていた。