【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「やはり。俺の見立てに間違いはなかったな。これならあいつらも食いついてくれるだろう」
まるでアルベティーナを餌にでもするかのような発言だ。だが、今日の潜入調査は裏社交界の実態を暴くと共に、人身売買に絡んでいる者たちを明らかにすること。囮が必要なのは、そのためでその囮がアルベティーナなのだから、ルドルフのその発言もあながち間違いではない。
「あの。団長のことは、何とお呼びすればよろしいでしょうか」
そもそも潜入調査においてアルベティーナとルドルフの設定はどのような関係になるのだろうか。夫婦、恋人、婚約者――。
「ああ、俺のことは旦那様と呼んでおけ。くれぐれも名前や団長とは呼ばないようにな」
「はい、旦那様」
「それから、アルベティーナ。お前の肩書は、孤児」
「孤児?」
思わず聞き返してしまった。どこかの貴族の令嬢の真似でもしろ、と言われるのかと思っていたのだが、まさかの孤児という設定。
「それを、俺が見つけて養子にした。そういうことにしてある」
「え? てことは、団長はどのような?」
「旦那様と呼べ、と言ったはずだが?」
そこでルドルフは口元をゆるめる。アルベティーナの失態に、どうやら怒っているというわけではなさそうだ。むしろ楽しんでいると言った方が正しいだろう。
まるでアルベティーナを餌にでもするかのような発言だ。だが、今日の潜入調査は裏社交界の実態を暴くと共に、人身売買に絡んでいる者たちを明らかにすること。囮が必要なのは、そのためでその囮がアルベティーナなのだから、ルドルフのその発言もあながち間違いではない。
「あの。団長のことは、何とお呼びすればよろしいでしょうか」
そもそも潜入調査においてアルベティーナとルドルフの設定はどのような関係になるのだろうか。夫婦、恋人、婚約者――。
「ああ、俺のことは旦那様と呼んでおけ。くれぐれも名前や団長とは呼ばないようにな」
「はい、旦那様」
「それから、アルベティーナ。お前の肩書は、孤児」
「孤児?」
思わず聞き返してしまった。どこかの貴族の令嬢の真似でもしろ、と言われるのかと思っていたのだが、まさかの孤児という設定。
「それを、俺が見つけて養子にした。そういうことにしてある」
「え? てことは、団長はどのような?」
「旦那様と呼べ、と言ったはずだが?」
そこでルドルフは口元をゆるめる。アルベティーナの失態に、どうやら怒っているというわけではなさそうだ。むしろ楽しんでいると言った方が正しいだろう。