【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
アルベティーナとルドルフは並んで歩き、先ほどの隠し通路へと入った。二人の足音だけが不規則に響く廊下。これからのことを考えると、アルベティーナにも緊張というものが生まれるわけだが、それを表面に表してはならないとも思っている。
隠し通路を抜け裏口を開け、外へ出る。目の前には、家紋を隠したきらびやかな馬車が準備されていた。ルドルフは慣れた手つきでアルベティーナをエスコートする。さすが、あの王太子の従兄弟であり次期トルスタヤ公爵である。こういった扱いも慣れているのだろう。
アルベティーナはルドルフに促され、彼の隣に座ることになった。
「デビッド・ゲイソンがクリスティンを養子にしたのには、もちろん理由がある」
馬車がゆっくりと動き出し、ルドルフは足を投げ出して腕を組んでいた。彼の隣に座ったアルベティーナはドレスが着崩れしないように気を使いながら、ルドルフの話に耳を傾けていた。
「デビッドが目をつけたのは、クリスティンのその髪の色だ。銀白色というその色は、この国では非常に珍しい。マルグレット国の前王がそのような色であったと言われている。つまり、クリスティンは亡き前王の隠し子ではないか、と思わせるのが狙いだ。元々、あそこでは珍しい髪色や瞳の女性が狙われているからな」
「クリスティンが前王の隠し子だったとしたら、どんなメリットがあるのですか? 今回は、裏社交界で取引されている人身売買のための潜入調査ではないのですか?」
隠し通路を抜け裏口を開け、外へ出る。目の前には、家紋を隠したきらびやかな馬車が準備されていた。ルドルフは慣れた手つきでアルベティーナをエスコートする。さすが、あの王太子の従兄弟であり次期トルスタヤ公爵である。こういった扱いも慣れているのだろう。
アルベティーナはルドルフに促され、彼の隣に座ることになった。
「デビッド・ゲイソンがクリスティンを養子にしたのには、もちろん理由がある」
馬車がゆっくりと動き出し、ルドルフは足を投げ出して腕を組んでいた。彼の隣に座ったアルベティーナはドレスが着崩れしないように気を使いながら、ルドルフの話に耳を傾けていた。
「デビッドが目をつけたのは、クリスティンのその髪の色だ。銀白色というその色は、この国では非常に珍しい。マルグレット国の前王がそのような色であったと言われている。つまり、クリスティンは亡き前王の隠し子ではないか、と思わせるのが狙いだ。元々、あそこでは珍しい髪色や瞳の女性が狙われているからな」
「クリスティンが前王の隠し子だったとしたら、どんなメリットがあるのですか? 今回は、裏社交界で取引されている人身売買のための潜入調査ではないのですか?」