エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 こんな気持ちのいい空の下なら、足もとの花壇と同じくお喋りにも花が咲いて当然だ。

「私、ここに来るの初めてなんだよね。もう少し早い時期だと、桜が見られたんだろうな」

「来年、一緒に見よう。予定を空けておいてくれ」

「もう来年の予定を立てるの? 早くない?」

 篠との間には微妙な距離がある。

 触れるか触れないかというその距離を、彼は縮めてこようとしない。

 出会ったその夜にキスをするような人だから、てっきり手を繋ぐくらいはするのかと思っていた。

 これくらいの距離がちょうどいいような、デートと言うならもう一歩踏み込んでほしいような、複雑な気持ちになる。

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