エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「前から思ってたけど、篠って昔のことをよく覚えてるよね。私は忘れてる記憶のほうが多いのに」

「二歳も違えばそんなものだよ。俺もさすがに幼稚園の頃の記憶は薄いし」

 篠が幼稚園に通っていた頃なら、私は年少かそれより下かだ。

「でも覚えてることもあるよ」

 兄も含めて三人で遊んだ内容を思い出しながら語る。

 うちの庭を穴だらけにしたときは、母にしこたま叱られたものだった。

「ああ、あと……」

 もうひとつ、私には忘れられない記憶があった。

 二十四年も前のもので細部は曖昧だけど、そのときに感じた不安や恐怖は今も心に刻まれている。

「りんご山であったこと、篠は覚えてる?」

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