エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 目の前がみるみるうちに涙でにじみ、怖くて歩けなくなってしまう。

 振り返ったみぃちゃんがくしゃくしゃのハンカチで頬をこすってくれた。

 先に虫を取ってほしい。手を思い切り振っても取れないし、だんだんぼくの肩のほうへ上ってきている。

「取ってよぅ」

「ん! むしさんばいばい!」

 みぃちゃんは勢いよく虫を鷲掴みにすると、その勢いのまま遠くへとぶん投げた。

 途中で羽ばたいた虫はぼくたちのもとへ戻ってこず、どこかへ飛び立つ。

「もうだいじょうぶよー」

「うぅ……ありがと……」

 みぃちゃんは強くて怖いもの知らずだ。結真とけんかするときだって絶対負けないし。

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