エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 また篠が笑う気配がして、表情を隠した手にも口づけが落ちた。

「優しくする」

「なんでそんなに慣れてるの」

 私と違って余裕たっぷりの篠に文句を言う。

「別に慣れてるわけじゃない。俺だって緊張してるよ」

 手首を取られて引っ張られ、篠の胸に触れさせられる。

 筋肉質な固い感触の奥にどくんどくんと鼓動を感じた。つられるように私の心臓も大きく跳ねる。

 こんなにどきどきしているのなら、もう少し表情に出してくれればいいのに。

 やっぱり大人になった篠はかわいくない。

 私を翻弄して、動揺させて、なにも考えられなくする。

 ぎゅ、と目を閉じると篠が動く気配を感じた。

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