エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 私たちの穏やかな時間は、三日目の早朝に引き裂かれた。

 まだ外も暗いというのに、隣で眠っていたはずの篠が起きたのだ。

「篠……?」

「土砂災害だそうだ」

 緊迫感の漂う張り詰めた声で言われても、すぐには頭に入ってこない。

 私は聞こえなかったけれど、彼は緊急連絡に気づいて目を覚ましたのだろう。

 頭が覚醒しきらなくてぼんやりする。

 土砂災害と言っていた。たしかに雨の音が最後に聞いたときよりずいぶん大きくなっている。

 窓に目を向けると、庭の奥が見えないくらいひどい雨が降っていた。

 白い砂利が敷き詰められた地面にも水が溜まり、ちょっとした池のようだ。

「行ってくる」

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