エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 従業員が今度こそ立ち去った後、私は周囲に目を配った。

 年配の方が多く、逆に子供の数は少ない。旅館そのもののランクが高いからか、宿泊客の年齢層も高めなようだ。

 辺りを見回していた私の目が壁際で止まる。

 壁にもたれているのはかなり高齢の女性だった。

胸を手で押さえ、苦しそうに呼吸している。近くに同行者は見当たらない。

「大丈夫ですか?」

 すぐに近づき、女性に声をかける。

 彼女は浅い呼吸を繰り返しながら私に目を向けると、ぎゅっと手を握ってきた。

「ちょっとだけこうさせてください。怖くて……」

「ゆっくり深呼吸しましょう。吸って、吐いて」

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