エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 女性の手を握り、空いた片手で小さな背中をさすりながら話しかける。

「お連れの方はいらっしゃいますか?」

「見当たらないの。娘がいるはずなんだけど……」

 そう言った彼女が握った手に力を込める。

 恐怖や不安が紛れるよう、ぽつぽつと語りだした娘の話に耳を傾けた。

 

やがて忙しなく駆け回っていた従業員のひとりが、拡声器を手に私たちへ呼びかけを始める。

「皆様、ご不便をおかけしております。現在の状況は──」

 従業員が説明し始めたのを見計らったように、聞いたことのない轟音が響き渡った。

 見ると、宴会場の一部の壁が崩れて向こう側から土砂が流れ込んできている。

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