エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 篠のたくましい腕で引き上げられ、痛いくらい強い力で抱きしめられる。

「もう大丈夫だよ」

 待ち望んでいた篠の声で言われた瞬間、ゆうやくんの前では我慢できていた涙が一気に溢れる。

「こわ……怖かっ……」

「傍にいられなくてごめんな」

 心底悔やむように言われて、思い切り首を横に振る。

 朝早く任務に向かってから篠は数えきれないくらい多くの人を助けたはずだ。それを褒めこそすれ、責められるわけがない。

 助けに来てくれてありがとう。また篠に会えてうれしい。

 たくさん言いたい言葉が浮かぶのに、ひとつも唇から出てこない。

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