エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「お喋りか……」

 あきれているように聞こえたから、ますます不安になる。

「だ、だめでしたか」

「いや、そう返されるとは思わなくて」

 彼は自分の口もとを押さえると、少し笑った。

「恋愛経験が全然ないのは本当なんだな。それとも昔と同じで、少し天然なだけか」

「え?」

 昔? なんの話だろう。

 わけがわからずに困惑する私へ、彼がさらに続けた。

「これ以上黙っておくのは誠実じゃないな」

「なんのこと……」

「俺は『にとうゆうま』じゃない。仁藤(にふじ)だよ。仁藤篠(しの)」

 なんで偽名なんか──と言いかけて、頭の中に電流が走った。

「……しぃちゃん?」

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