悪魔と私
「…やっぱり、貴様、分かってないな。俺様が、貴様の暇つぶしのためだけに人間界に召喚されたなんて知れたら、笑いものだろう!?ましてや一国の王子ともなるこの俺様が!!……わかったか?だから俺様は、回りにばかにされない、満足な仕事をするまでかえらないからな!」
…それもそうか。
一応、一国の王子様なんだよね。
い・ち・お・う。
「貴様、なに一応を強調してるんだ?」
あれ…ばれてる。
「当たり前だ。闇に属するものは皆、人の心がある程度分かる。王族は特にな。王族でないものは、今楽しいとか悲しいとか、そういった些細なことしか読めんがな」
「へえー…気をつけなきゃ…」
アイルはベットに腰掛けると、壁にかかっている時計に目をやった。
へえ、五時か…
「って、もうそろそろライトのとこ行かなきゃ!」
「…ライト?どこかで聞いた名前だな…。」
「ごめん!おしゃべりに付き合ってる暇ない!じゃあね」
アイルは勢い良く扉を開け、廊下を駆け出して行った。