悪魔と私


あいつらの気配を追ってしばらく走ると、人の気配と血の匂いがしてきた。


(何だ…?生き残った奴がいるのか…?)


血の匂いを辿って行くと、暗闇に一人うずくまる少女がいた。


「おい」


声を掛けてみる。


「何をしている?こんな夜中に」


きっと、村の子供だろう。

だが、あえてそこは知らないフリで通す。


「おじいちゃんが…刺されたの…」


きっと、さっきの奴らだ。


「誰に刺されたか分かるか…?」

「分からない…でも、何か黒い洋服を着てたの…」

「やっぱり…《あいつら》か……」


さっきの4人組が殺ったに違いない。


「《あいつら》……?」
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