水と油の私達
そのまま私は手を止める。

いつもつけていたウィッグは家においてきちゃって持っていない。

カラコンもだ…

どうしよう…



「んん…ゆのちゃ…?」

「あ、のんちゃん、起きたの?」

「ごめ…ねて、た…」



うとうとしてるのんちゃん。

やっぱり可愛いなあ…

コンコン




「ゆのちゃ、ごめ…でて」

「え、う、うん…」



のんちゃんに言われてドアを開けるとそこには薪くんがいた。

彼は私達を見ていつものように優しく笑う。




「寝れた?」

「…うん…」

「昨日はごめんな、助けに行くの遅くなって」




頭を下げる薪くん。

私は慌てて首を振る。

それは、絶対に違うから。




「ううんっ!助けてくれて、ありがとう…助けてくれたのに、あんなこと言っちゃってごめんなさい…」

「いや…俺のほうこそ…」
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