囚われのシンデレラーafter storyー


 唇を重ね合ったまま、ソファに押し倒される。

「あずさが欲しくてたまらなかった」
「私も。ずっと今日を待ってた」

薄く開いてしまう唇に、熱く濡れた舌が入り込んで来た。
口内を荒々しく(うごめ)き始めた肉厚の舌が、私の呼吸を奪う。そして、あっという間にいつもの自分なんてどこかに行ってしまう。

 手のひらが力強く私を抱きしめ、長い指が繊細に触れる。

 ずっと重なり合ったままだった唇が離れると、掠れた声が私に囁いた。

「俺しか聞くことの出来ない、あずさの声を、今日はずっと聞いていたい」
「っ、や……ぁ」

唇が離れても、指の動きは止まらない。

「あずさ、」

佳孝さんの声も、乱れた吐息とともに吐き出され、恐ろしいほどに色っぽい。
だから余計に身体が疼く。

「佳孝さん……っ」

次々訪れる快感で、あれだけさらけ出すのが恥ずかしかった素足は勝手に開いて行く。

「……そんな顔を見せていいのは、」

身体の至るところを熱い指が這い回って全身が痺れる。そんな私を甘く鋭い目が射抜いた。

「俺に触れられた時だけだ」

胸も身体の中心も、同時に触れられて、喘いで悶えることしか出来ない。

「もう、この先は。あずさの全部、俺のものだ。覚えておけ」
「よしたかさん、だけです。あなただけ……っ」

露わにされる独占欲に身体中が喜んで。
途切れ途切れの呼吸の中で、そう言葉にすると、佳孝さんの眉間が険しく歪んだ。

「誰にも触れさせない。誰があずさを欲しがっても、誰にも渡さない――」

佳孝さんの、いつも以上の激しさに、自分の中のもう一人の淫らな自分が引きずり出されて、暴かれる。
限界まで、高められ。髪を振り乱し、身体を激しく捩らせた。

「もう、我慢できないの。お願い……っ」

涙で滲んだ目で訴える。

「その顔が見たかった」

佳孝さんが私の脚を掴みさらに広げ、一息に熱く硬いものを埋めた。

「よしたかさ……ん、好き、です――」

深く、身体の奥深く。
佳孝さん以外の誰も触れられない場所を甘く激しく突かれる。

全部知られている。
この人にだけ、何もかも――。

そんな感覚が私をどうしようもないほどの幸福感で埋め尽くして。
意識なんてどこかに飛んでいる中で、ただ「好き」だと繰り返していた。

「愛してる」

額に汗を浮かべ私を愛おしげに見つめる。佳孝さんの手が、私の手のひらを探り当て、ぎゅっと指を絡めて握りしめてくれた。

それが、とても嬉しくて、身体だけではなく心までも満たして行く。

< 242 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop