囚われのシンデレラーafter storyー

「――ここが、バスタブのある部屋でよかった。これからも、一緒に入ってくれるか?」

湯船の中で私の身体を泡まみれにして、洗うにしてはあやしい手つきで触れながら、耳元で囁く。

「それ、本当に洗ってますか――んっ」
「ちゃんと、洗ってるよ。それより、返事は……?」
「……やっぱり、手つきが、おかしいんじゃ……っ」

後ろから回されている手のひらに息を乱し、びくびくと震える上半身を西園寺さんの胸に預けてしまう。

「返事――頷いてくれたら、やめてもいい」

さらなる刺激が与えられ、返事どころじゃない。

「……どうする? これからも、一緒に入る?」

耳を甘噛みされながら囁かれて。こういう時の西園寺さんは、本当に意地悪だ。

「……んっ、は、入り、ます。だから、もう……っ」
「ありがとう、あずさ――」

そう言うと、西園寺さんが私の身体を勢いよく反転させ、唇を塞いだ。



 のぼせてしまいそうになる直前で、西園寺さんが私を湯船から抱き上げた。

そして――。
激しく抵抗する私を完全に押さえ込み、
ただいま、西園寺さんが私の髪を乾かしている。

"西園寺さんに、髪を乾かしてもらう"

そんなこと、
一度だって想像したことはない――!

「――やっぱり、もう、大丈夫ですから」

落ち着いていられるわけがない。

「いいから、じっとしていろ」

後ろに座る西園寺さんに振り返ろうとしたら、肩を掴まれ前に戻された。

仕方なく、大人しく乾かしてもらうことにする。

こんなの、子供の頃以来だ。

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