スパダリ部長に愛されてます
賢二side

会議から戻ると、近藤が来ていた。
古谷さんの隣に座って、2人で一つのパソコン画面をのぞき込んでいる。
近すぎないか?
いや、近いだろ。
「古谷さんに癒された~い」と言っていた朝のセリフがよみがえる。
油断も隙もないやつだ。
仕事もできる、顔も良いし、学生時代はラグビー部だかで体格も良いから、近藤はもてる。
育ちも良いから、性格もおおらかで好感度は高い。
噂だけでも、総務部と営業部の女性と付き合ってきたという話は聞いている。
まぁ、それはお互い様だが、
俺は無実、冤罪だ。

仕事でも、彼の世代では頭一つ以上抜きん出ていることは認めよう。

そして、近藤は古谷さんを気に入っている。
古谷さんは気づいていないが、かなりライバルは多い。
今までなんで俺は気づかなかったんだ。

いや、もう俺は気づいたんだ。
もう知らない時には戻らない。
現状、他の奴らより確実に一歩はリードしてるはずだ。

急がないとな。
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