エリート御曹司は極秘出産した清純ママを一途な愛で逃がさない
それから母とふたりの家では不穏な空気が流れて、居心地が悪く、ますます気が晴れない日々が続いたある日。

気落ちした私に、さらに追い打ちをかける出来事が起きた。

「大変ですよ、森名店長!」

出勤すると、早番の千花ちゃんがスマホを片手に駆け寄ってきた。

「どうしたの?」

血相を変えた千花ちゃんの顔を見て、ただごとではないと思った。

「さっき店舗のSNSを更新しようとしたら、こんなコメントがきてて」

硬い声の千花ちゃんからスマホを渡され、私は画面に注目した。
すると、店長のオススメ! という投稿に、コメントが寄せられていた。

書き出しは、"身のほどを知れ"。

「白鳥部長と支倉乃愛が来店したとき、私たちの近くの席にふたり組の若い女の子がいましたよね? あの子たちのどちらかじゃないでしょうか」

"乃愛ちゃんの彼氏を横取りするなんて信じられない"

「コメントを送ってきたアカウントのプロフィールを見たら、大学生で、支倉乃愛の大ファンみたいなんです」

"乃愛ちゃんを傷つけたこの女を絶対に許さない"

「な、なにこれ……」

見た人を不快にさせる、怒りに任せた言葉が連なっている。
思わず目を伏せたくなったけれど、私は次第に小刻みに震える手でスマホを持ち、画面を凝視した。

「支倉乃愛ってカリスマ性があるから、熱狂的なファンも多いみたいなんです。おそらくあの女の子たちは、支倉乃愛と白鳥部長の会話を聞いて、森名店長に嫌悪感を抱いたのではないでしょうか」

千花ちゃんは深刻な眼差しで私を見つめた。

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