エリート御曹司は極秘出産した清純ママを一途な愛で逃がさない
往生した俺は、素直に今の気持ちを吐き出した。
抱きしめると感情が抑えきれなくなり、暴走しないようなんとか自分を制御する。

口づけを交わし、受け入れてくれた映美と一夜をともにして、彼女への思いが更に強くなった。

美しい映美の肌は透き通るくらい白く、俺を見つめる瞳は吸い込まれそうなほど澄み切っている。

純粋で優しい映美に、俺の欲望をぶつけるのははばかられた。
けれども、もっと彼女を知りたい。知らない表情を見たいという衝動には逆らえなかった。

気を緩めるとつい暴走しそうになったり、じっくりと堪能したくて愛撫に執着したり、緩急のある心境をコントロールするので精一杯。

快楽に歪める顔も、ピンク色に染まった頬も、俺だけのものにしたい。
ベッドの上に組み敷いた映美を何度も強く抱きすくめ、湧き上がる独占欲を必死で鎮める。

吐息交じりの甘い声を耳にするだけで、体中が疼いてどうにかなりそうだった。
必死にしがみついてくるぬくもりごと、このまま胸の中に閉じ込められたらどんなに幸せだろうだなんて、支配欲にまみれたことを考える。

映美の窮屈で温かい感触と、かわいくて堪らない表情を忘れまいと、俺は必死で目に焼きつけた。

その後、海外赴任の準備と引き継ぎに忙殺され、会えない日が続いた。

早く顔が見たい。
ウズウズして落ち着かないなんて、初めての彼女への強すぎる感情を持て余す自分に呆れた。

しかし、ようやくその願いが叶ったのに、思いもしなかった事態に陥る。

親が勝手に縁談を進めていた幼なじみの乃愛が店舗にやって来て、あろうことか映美を品定めし始めたのだ。

乃愛とは歳は一回り離れているし、若者に人気のモデルの仕事をしているからか話がまったく合わず、お互いに結婚はないという共通の認識を有していたのにもかかわらず、だ。

乃愛はおそらく興味本位で俺の恋人を見に来たのだ。
もとより自分の気持ちをストレートに話す性質があるため、映美は嫌な思いをしたと想像できる。

さらに最悪なことに、俺らのやり取りを乃愛の熱心なファンに目撃され、SNSで映美が中傷の対象になった。
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