キミの空に虹を!
そう決めて、俺は能力を使った盗みというものに手を染めた。

(ごめん。でも、こうするしか無いんだ。)

そうやって思いながら。時は流れた。

今では、食料はいいとしても雨風をしのぐことができる家はない。

「寒いよぉ…。はづおにーちゃん。」

「ごめん、ごめん、ひまり。」

俺はその度にとても無力だと思う。

謝って、また罪を犯して、生活してるだけ。

この能力は果物などは育てられないゴミ。

「もっと、もっと頑張らなきゃ。俺は頑張るしかないから。」

ひまりが寝ている夜、俺はそう呟いた。

そして、この街で盗みを犯したが、お前に捕まった。

俺はお前を見て、ひまりがこんくらい大きくなってほしいって勝手に重ねる。

だから、手加減してしまったのかもしれない。
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