キミの空に虹を!
大丈夫だから 〜波月サイド〜
それは数年前のこと_。

俺、"依瀬 波月"は幼い頃、親に捨てられた。

「お母さん。ねぇ、お父さん…?」

雨が降り注ぐなか、遠く離れたこの街の裏路地へと。

「はづ…おにーちゃん?」

そんな時でも俺には唯一、そばにいた家族がいた。


それが、妹の"ひまり"の存在。


「ひまり…!大丈夫だから気にすんな。」

不安そうに、目をうるうるさせて、俺を見つめるひまりをあやすように撫でる。

(でも、大丈夫なんかじゃない…!)

それでも、幼い自分はこの環境が「大丈夫」では無いことを悟っていた。

「ちょっと、ご飯持ってくるな!そこの空き家で待ってろ。」

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だから、俺は大丈夫を作るために。
妹を守るために。

どんな罪でも、人生が狂おうと、犯してやるんだ_。

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