月下の逢瀬
「俺も海は見る方が好きかな」
緩やかにカーブを描く海岸線から、車は山手の方へと進路を変えた。
「あの山の中腹辺りにあるんだ。ちょうど海が見下ろせる」
指差した先に、お寺の屋根らしきものが見えた。
「……と。少し待ってて」
行く手に花屋が見えると、先生は車を店の前に寄せた。
するりと降りて、戻ってきた時には、季節外れのひまわりの花束を抱えていた。
「お待たせ」
「うわ。綺麗ですね」
「好きな花なんだ、これ」
急に華やかになった車内。
先生は花束を後部座席に起き、車を出した。
少し山道を走ると、下から見えていた屋根は小さなお堂のものだというのが分かった。
舗装されていない駐車場に車を止めた先生が、花束を手にして外に出る。
あたしもそれに続いて降りた。
「行こうか」
「はい」
山の中にあるせいなのか、ひんやりした空気の中、先生の示す方へついて行く。
お堂の奥に、墓地はあった。
「こっち」
「あ、はい」
急に口数の減った先生は、気のせいか顔が強張っているようだった。
緩やかにカーブを描く海岸線から、車は山手の方へと進路を変えた。
「あの山の中腹辺りにあるんだ。ちょうど海が見下ろせる」
指差した先に、お寺の屋根らしきものが見えた。
「……と。少し待ってて」
行く手に花屋が見えると、先生は車を店の前に寄せた。
するりと降りて、戻ってきた時には、季節外れのひまわりの花束を抱えていた。
「お待たせ」
「うわ。綺麗ですね」
「好きな花なんだ、これ」
急に華やかになった車内。
先生は花束を後部座席に起き、車を出した。
少し山道を走ると、下から見えていた屋根は小さなお堂のものだというのが分かった。
舗装されていない駐車場に車を止めた先生が、花束を手にして外に出る。
あたしもそれに続いて降りた。
「行こうか」
「はい」
山の中にあるせいなのか、ひんやりした空気の中、先生の示す方へついて行く。
お堂の奥に、墓地はあった。
「こっち」
「あ、はい」
急に口数の減った先生は、気のせいか顔が強張っているようだった。