あくまくんが愛してやまない。
えええ……っ!
「てことで、みゆう、また明日ね」
なぜかふたりで話を進めちゃって、エミは急いで戻ろうとしていて。
呼び止めようと彼女の名前を呼んだけれど、ばいばーいと手を振られて、呆気なくエミは去って行ってしまった。
「保志、帰るぞ」
ぼーっとしていると、沢っちが声をかけてきた。
わたしの開けっ放しの下駄箱の扉を閉め、彼は昇降口に向かう。
突然ふたりきりになったけれど、相手はくされ縁の沢っち。
こうやってふたりで帰ることは、中学以来はじめてかもしれない。
特別意識することなく、なんだか懐かしい気持ちで駆け寄り、沢っちの横に並んだ。