あくまくんが愛してやまない。
恭平くんと手を繋いで、すっかり日が落ちた遊園地を歩く。
夢の空間は現実味が出てきて、帰る時間が惜しくなる。
……どうして恭平くんといる時間は、いつもより早く感じるんだろう。
毎日会っても足りないのに。
こうやって会っている時間でさえ、どうしようもなく欲してしまう。
観覧車を乗り込むまで、ふたりともなにも話さずに無言で歩いた。
ふたり、向かい合わせに座り、見つめ合う。
恭平くんは相変わらず表情が読めないけれど、わたしと同じような気持ちを抱えてることはなんとなくわかった。
「あーあ、もうすぐ冬だよな」
地上のネオン色がだんだんと遠ざかっていくのを眺めながら、恭平くんは呟く。
恭平くんと付き合ってからわかったことは、彼は季節の変わり目に敏感だということだ。