Contact〜再会した初恋の君に〜
田中と一緒に見たかった俺は事前に「ここの教室の窓から見える花火が意外と綺麗なんだ。とっておきの情報だから誰にも言うなよ」と伝えていた。
それを聞いた素直な彼女が教室に一人でいるのを見つけたら、声をかけずにはいられなかった。
「田中、ここにいたのか。」
「あ、瀧本くん。生徒会の方忙しいんじゃないの?」
「あっ、あぁ…。今は俺の出番はないからな。ちょっと抜けてきた」
「そうなんだ…」
「いろいろ悪かったな」
「えっ? 何が?」
「だから…クラスのこと任せっぱなしにして。俺がクラス委員に指名したから、気にしてたんだ」
「なんだ。そんなこと?」
「なんだって…。結構気にしてたんだぞ。俺が手伝えなかったから大変だっただろう?」
「大丈夫だよ。うちのクラスの団結力を信じてよ。みんな自分ができることをやる、って一生懸命に取り組んでたじゃない」
「そうだったな。なんか、俺がいなくてもみんなで楽しそうだったな」
なんとなく寂しい思いに駆られて落ちたトーンに気がついたのか、田中は俺を励ますようなことを言ってくれた。