あさまだき日向葵
バスタオルの隙間から覗いてくる塔ヶ崎くんに
「ちょっと、止めてって」
「何で? そろそろ顔が見たい」
「後にしてって!」
「……今がいい」
と、タオル奪われてしまった。
「ああ、もう!」
取り返そうとするすると、ひょいっと高く掲げてしまう。勢いのついていた私はそのまま塔ヶ崎くんの胸に顔をぶつけた。
塔ヶ崎くんはバタンと砂に倒れてしまい……私が押し倒すみたいになってしまった。
そのまま数秒。
「わあ! ご、ごめん」
「いいよ。支えられなかったわ。腹筋もっと鍛えよう」
チラリ見ると、チラリ見ていて、
「見れた!」塔ヶ崎くんが嬉しそうに笑った。
「糸ついてる、タオルの」
払ってくれるのに目を閉じた。顔に触れる手がそのまま止まる。
もう取れただろうになかなか手が動かなくて、そっと片目を開けた。
初めてだけど、私にもわかる。開けた片目をもう一度閉じると、そっとキスをくれた。
唇が離されると近い距離からじっと綺麗な目で見つめられる。
恥ずかしくて逸らしたいのに、そのまま動けなかった。
ふっと微笑まれ、顔が熱くなった。
「……あの……」
……犬を散歩させてる人が通りかかり、私たちは不自然にぱっと離れた。
「もう、すっかり夜が明けてしまったねえ!」
と、わざとらしくでっかい声が出てしまった。
「ちょっと、止めてって」
「何で? そろそろ顔が見たい」
「後にしてって!」
「……今がいい」
と、タオル奪われてしまった。
「ああ、もう!」
取り返そうとするすると、ひょいっと高く掲げてしまう。勢いのついていた私はそのまま塔ヶ崎くんの胸に顔をぶつけた。
塔ヶ崎くんはバタンと砂に倒れてしまい……私が押し倒すみたいになってしまった。
そのまま数秒。
「わあ! ご、ごめん」
「いいよ。支えられなかったわ。腹筋もっと鍛えよう」
チラリ見ると、チラリ見ていて、
「見れた!」塔ヶ崎くんが嬉しそうに笑った。
「糸ついてる、タオルの」
払ってくれるのに目を閉じた。顔に触れる手がそのまま止まる。
もう取れただろうになかなか手が動かなくて、そっと片目を開けた。
初めてだけど、私にもわかる。開けた片目をもう一度閉じると、そっとキスをくれた。
唇が離されると近い距離からじっと綺麗な目で見つめられる。
恥ずかしくて逸らしたいのに、そのまま動けなかった。
ふっと微笑まれ、顔が熱くなった。
「……あの……」
……犬を散歩させてる人が通りかかり、私たちは不自然にぱっと離れた。
「もう、すっかり夜が明けてしまったねえ!」
と、わざとらしくでっかい声が出てしまった。