あさまだき日向葵
そして机の上にその開いたクジを並べると、陽葵は「私、1だった~!」と、言った。
「私は3」だ。
恐る恐る、あちらの手元を見る。
「……えーっと……私は……2」最後に、力なく清夏はそう言った。
「じゃあ、俺は細川さんとだ」誉田くんが『2』と書いた紙をピラピラ振ってみせた。
え、嘘……。誰か、嘘だと言って!
「俺、3」塔ヶ崎くんがそう言う。私がひいたの、本当に“3”だったか?往生際悪く、机の上に置かれた数字を見ていた。
その場でペア同士連絡先を交換する。
そして
「じゃあ、9月1日に」と誉田くんが背を向けた。
「どのペアが一番、楽しめるか」日野くんがにっこり笑う。
「へーい」
最後に腹立たしく気の抜けた返事をして塔ヶ崎くんはさっさと教室を後にした。
「じゃあ、ひまちゃん、また連絡するねー!」
ぶんぶんと手を振って日野くんも教室を出る。それに「じゃ」とだけ誉田くんが清夏に言って日野くんに続いて行く。
残った私たちは、それはそれは盛大にため息を吐いたのだった。
「……もうすでに楽しくない」
全然楽しくない、なにこれ。
「日野くんが良かったなあ」と清夏が小さく呟いた。
私たちはそこから会話もなくとぼとぼと教室を出て行った。
会話なんて出来る精神状態ではなかった。
黙ってしまった二人に気を使える状態じゃなかった。もう、なんでぇ?
「私は3」だ。
恐る恐る、あちらの手元を見る。
「……えーっと……私は……2」最後に、力なく清夏はそう言った。
「じゃあ、俺は細川さんとだ」誉田くんが『2』と書いた紙をピラピラ振ってみせた。
え、嘘……。誰か、嘘だと言って!
「俺、3」塔ヶ崎くんがそう言う。私がひいたの、本当に“3”だったか?往生際悪く、机の上に置かれた数字を見ていた。
その場でペア同士連絡先を交換する。
そして
「じゃあ、9月1日に」と誉田くんが背を向けた。
「どのペアが一番、楽しめるか」日野くんがにっこり笑う。
「へーい」
最後に腹立たしく気の抜けた返事をして塔ヶ崎くんはさっさと教室を後にした。
「じゃあ、ひまちゃん、また連絡するねー!」
ぶんぶんと手を振って日野くんも教室を出る。それに「じゃ」とだけ誉田くんが清夏に言って日野くんに続いて行く。
残った私たちは、それはそれは盛大にため息を吐いたのだった。
「……もうすでに楽しくない」
全然楽しくない、なにこれ。
「日野くんが良かったなあ」と清夏が小さく呟いた。
私たちはそこから会話もなくとぼとぼと教室を出て行った。
会話なんて出来る精神状態ではなかった。
黙ってしまった二人に気を使える状態じゃなかった。もう、なんでぇ?