魔法のいらないシンデレラ 3
12時になると、瑠璃に昼食が運ばれて来た。

一生も売店でお弁当を買って来て、三人でおしゃべりしながら賑やかにランチタイムを楽しむ。

食べ終わると、いつの間にか瑠璃とすみれは、仲良くベッドに並んで眠ってしまった。

一生は、そっと瑠璃とすみれの髪をなでてから、ソファに座ってパソコンを開く。

立ち上がるのを待つ間、スマートフォンから早瀬に、無事に産まれたとメッセージを送ると、すぐさま、おめでとうございます!と興奮気味の返事が返ってきた。

その後もしばらく、仕事のやり取りをする。

今日は出勤しないで済むようにと早瀬が調整してくれたが、やはり明日からは顔を出さなければいけない。

それでも、なんとか夕方には毎日ここに来ようと、一生は、赤ちゃんと瑠璃を交互に見つめた。
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