恋の仕方、忘れました
「…──しゅ、にん」
「……うん?」
ひとつになり、いつも以上にねちねちと攻め立てられている最中。
押し寄せてくる快感から逃げるように私の腰を掴む腕を強く握り声をかければ、動きを止めた彼が目を細め小首を傾げる。
「ずっと、無愛想で寡黙で仏頂面の主任でいてください」
「…それ今言う?」
「私だけの主任でいてほしい。我儘って分かってますけど、私しか知らない主任を誰にも見せたくな──あっ、」
言い終える前に深く腰を打ち付けられ、思わず声を漏らす。
それだけで頭が真っ白になり、ぐったりと肩で息をしていれば、主任は私の指を絡め取り布団に縫いつけた。
「俺もその台詞、そのままお前に返すわ」
「……ふたりの秘密、ですね」
「とりあえず森岡の前で二度と笑うなよ」
「主任の嫉妬可愛い。なんだかわざと笑いたくなっ……んっ」
私が何を言おうとしたのか分かったのか、私の言葉を遮るようにまた奥を攻め立てる主任は、薄らと笑みを浮かべると「もし笑ったらまた説教な」と、甘い笑みを零した。