恋の仕方、忘れました
学習能力のない部下でごめんなさい。
体を張ってくれてありがとうございました。

お陰で私はクズ男を忘れられそうです。
お姉ちゃんへの罪悪感は消えないけど、一生この罪を償っていければと思います。

…でも主任、私は新しいクズに恋をしてしまいそうです。


それともこれは、恋とは言わないんですかね?
やっぱり私はメンヘラ確定ですか?




……こんなこと、本人には死んでも言えない。





主任に伝えたいことは山ほどあった。

ただ伝えられないことの方が多すぎる。



だから私は心から願った。

今日のこの出来事が主任の記憶から消えてますように、と。


顔や態度に出ないだけで、かなりアルコールに弱い人間だったんだと。そこに賭けるしかなかった。

少しだけ、主任は浮気するような人間じゃないと信じたいという気持ちもあったのだけど。




ベッドの上に散乱していた服や下着を静かに掻き集め、急いでそれを身に付けた。


これが本当のカップルなら、朝まで同じ布団にいられて、遠慮なくくっつけるのに。

そう思うと、今の自分がとても虚しく感じて、この場にいるのが苦しくてたまらなかった。






だから私は、主任には何も告げず逃げるようにホテルを後にした。

結局祐真さんの時と何も変わってなくて、苦笑せずにはいられなかった。

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