先生の愛が激重すぎる件
そうこうしているうちに部屋の前まで来てしまった。バッグから鍵を取り出す。
「じゃあ、また。おやすみなさい」
そう言って鍵穴に差し込もうとした瞬間、ドアが開いた。
「明日美、こんなに遅くまでどこへ行って……」
中から出てきたのは仕事で帰宅しているはずのない先生だった。先生は鷹藤さんの姿に気付き眉を顰めた。
「どちら様?」
「あのね、この人は……」
慌てて説明しようとすると先生は私の言葉を遮った。
「明日美に聞いてない。あなた誰ですか? 人の彼女をこんな時間まで連れまわして」
先生は怒りの矛先を鷹藤さんに向けている。
でも、彼はなにも悪くないし、むしろ感謝して欲しいくらいだ。
ほぼ初対面の私の誕生日を一緒に過ごしてくれたのだから。
「もう誰だっていいでしょ! 正臣には関係ないし」
「関係ないわけないだろ。こいつがだれかくらい聞いたって罰は当たらねえと思うけどな!」
まるで獲物に襲い掛かろうとしている熊のように見える。私は二人の間に割って入ろうとする。けれど鷹藤さんは私の肩をそっと掴んでそれを制した。
「申し遅れました。僕は鷹藤琉加と申します。上の階に住んでいて、以前体調を崩したときに明日美さんに助けていただいたんです。それで今日はそのお礼を兼ねて部屋にお招きしました」
鷹藤さんはそういうと私に向かって残りと微笑む。私は瞬時に凍り付いた。
確かに彼の言ったことは事実だ。
けれど、今の先生には本当のことなんて言わなくてもいいことだってわかるはずだ。旨い嘘をついてくれると思っていたのに火に油を注いでどうするつもりなんだろう。
「……招き入れただと?」
案の定先生は怒りでわなわなと震えている。けれど鷹藤さんは顔色一つ変えずに先生を見つめている。好戦的ともとれる表情だ。
どちらも引かないつもりなら私が話すしかないだろう。
「あのね、正臣」
「お前は黙ってろ」
「ううん、黙らない。だって私が押しかけていったんだもん。だから鷹藤さんはなにも悪くないの。むしろ、こんなことになって迷惑かけてしまった感じ」
「本当か? でもなんで男の家になんていったんだよ、明日美」
「それは明日美の――」
そう言いかけた鷹藤さんに自分で言葉を重ねた。
「誕生日だったの。……昨日私の誕生日だったんだよ」
「えっ……」
「じゃあ、また。おやすみなさい」
そう言って鍵穴に差し込もうとした瞬間、ドアが開いた。
「明日美、こんなに遅くまでどこへ行って……」
中から出てきたのは仕事で帰宅しているはずのない先生だった。先生は鷹藤さんの姿に気付き眉を顰めた。
「どちら様?」
「あのね、この人は……」
慌てて説明しようとすると先生は私の言葉を遮った。
「明日美に聞いてない。あなた誰ですか? 人の彼女をこんな時間まで連れまわして」
先生は怒りの矛先を鷹藤さんに向けている。
でも、彼はなにも悪くないし、むしろ感謝して欲しいくらいだ。
ほぼ初対面の私の誕生日を一緒に過ごしてくれたのだから。
「もう誰だっていいでしょ! 正臣には関係ないし」
「関係ないわけないだろ。こいつがだれかくらい聞いたって罰は当たらねえと思うけどな!」
まるで獲物に襲い掛かろうとしている熊のように見える。私は二人の間に割って入ろうとする。けれど鷹藤さんは私の肩をそっと掴んでそれを制した。
「申し遅れました。僕は鷹藤琉加と申します。上の階に住んでいて、以前体調を崩したときに明日美さんに助けていただいたんです。それで今日はそのお礼を兼ねて部屋にお招きしました」
鷹藤さんはそういうと私に向かって残りと微笑む。私は瞬時に凍り付いた。
確かに彼の言ったことは事実だ。
けれど、今の先生には本当のことなんて言わなくてもいいことだってわかるはずだ。旨い嘘をついてくれると思っていたのに火に油を注いでどうするつもりなんだろう。
「……招き入れただと?」
案の定先生は怒りでわなわなと震えている。けれど鷹藤さんは顔色一つ変えずに先生を見つめている。好戦的ともとれる表情だ。
どちらも引かないつもりなら私が話すしかないだろう。
「あのね、正臣」
「お前は黙ってろ」
「ううん、黙らない。だって私が押しかけていったんだもん。だから鷹藤さんはなにも悪くないの。むしろ、こんなことになって迷惑かけてしまった感じ」
「本当か? でもなんで男の家になんていったんだよ、明日美」
「それは明日美の――」
そう言いかけた鷹藤さんに自分で言葉を重ねた。
「誕生日だったの。……昨日私の誕生日だったんだよ」
「えっ……」