サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)
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二十二時過ぎ。
自宅へと帰宅した財前は玄関ドアを開けると、リビングからの明かりに安堵の溜息を漏らした。
「おかえりなさいっ」
「ただいま」
リビングドアを開けると同時に駆け寄って来る彩葉。
半日ぶりに触れる彼女の髪から、好きな香りがふわっと鼻腔を擽る。
自宅を出る際に『時間外のオペは断れ』とは伝えおいたが、それを生真面目に守れる彼女ではない。
緊急なオペの要請を受ければ、例え五日連続であろうと、職場へと向かうのだから。
「食事は?」
「まだ」
「では、温めますね」
「シャワーして来る」
にこっと愛らしい笑顔を向ける彼女をキッチンへと送り出し、寝室へと向かった。
*
「それ、……大丈夫でした?」
「……まぁ、何とか」
シャワーを浴び終え、彼女が作ってくれた八宝菜を口に運ぶ。
彩葉の指先は、財前の首筋へと向けられている。
奥菜のジェスチャーとも思える仕草を思い出し、フッと笑みを溢す。
「明日はフライト、あるんですか?」
「いや、無い」
「そうなんですね」
返答に安堵した彩葉は、優美な笑みを財前に向ける。
「彩葉は食べたのか?」
「あ、はい。お腹が空きすぎて、さっき…」
「それならいいいけど」
ダイニングテーブルの上には一人分の料理しか用意されていない。
彩葉は頬杖をついて、じーっと恋人の食べる姿を見つめている。
「そんなに見られると、食べづらい」
「いいじゃないですかっ、減るものでもないし」
「……へぇ~」
「何ですか?その目」
「いや、減るものじゃなかったら、見続けていいんだ」
「??」
「俺はいつも、速攻で隠されてて見れないのにって思って」
「っっっ~~」
「なら、今夜はじっくり見させて貰うな~」
「っ……」
なめこの味噌汁を口にして、財前はニヤリと目を細めた。