サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)
夕食を食べ終え、リビングで寛ぐ二人。
財前は、グループ(機長と副操縦士が数人ずつの班に分かれて訓練をする)の活動予定を確認する。
彩葉は、翌週から一カ月間の交換研修医のスケジュール予定を作成している。
寛ぐと言っても、結局は仕事の延長戦。
責任のある立場にいると、仕事とプライベートは切っても切り離せない。
「女性パイロットですか?」
「あ?……あぁ」
「……美人ですね」
「そうか?」
「……はい、美人ですよ」
財前の手元をチラッと見た彩葉。
グループ訓練しているのは知っていたが、その同じ班に女性パイロットがいるのは初耳。
思わず見入ってしまった。
「気になるか?」
「……別に」
「フッ」
「何ですか、その目」
「いや。……可愛いなぁと思って」
「っ……、可愛い年じゃないですよっ」
嫉妬しているのは明らか。
けれど、それを素直に認められない性格なのだから、可愛げがない。
だが、それすらも可愛いと思ってしまう財前は、隣りに座る彩葉を流し目のような瞳で捕らえた、その時。
「ん?……新しい医師?」
「あ、はい。系列の病院から交換研修医で一カ月来る予定の医師です」
彩葉が作成しているスケジュール表の横に置かれた、医師の経歴書。
履歴書のように写真が添付されていて、それを見た財前の眉間にしわが寄った。
「イケメンだな」
「そうですか?」
「あぁ、結構なイケメンだと思うけど?」
「……郁さんを毎日見てるから、私のフィルターレベルは相当上がってると思います」
「フフッ、何だそれ」
「ご自分の顔を鏡で見て下さいっ」
女性パイロットの話を逸らされたようでもやもやとした気分になった彩葉は、プイっと顔を背けた。