サイコな機長の偏愛生活

恋人から求められるのは嬉しいけれど。
第一ラウンドと思われるもので十分すぎる。

というより、体が既に限界。
浅い呼吸を繰り返しながら、火照る体をクールダウンさせる。

すると、ミネラルウォーターの入ったペットボトルを手にして彼が戻って来た。

「飲むか?」

呼吸を整えながら、フェロモン駄々洩れの彼を見つめていると。
水を口に含んで、当然のように口移しして来た。

しかも、それだけでは終わらず、そのまま再び深いキスへと変化して。

本当にちょっとだけの休憩だったようだ。
まさか、こんなにもすぐに回復するものなの?!

歴代の彼氏と比べてはいけないのは分かってるんだけど。
十代でもないのに、何、この絶倫的な肉体は……。

彼より三つも年下なのに、私の体は既に老化してるのか。
体が自由に動かない。
全くの別人かと思うほど、与えられる刺激が強すぎて、気がどうにかなりそう……。

「かっ……ぉるっ……さッんっ」
「……煽るな」
「っ……」

煽ってるんじゃなくて、手加減して貰いたいんだってばっ!
出来れば数時間、無理でも小一時間くらいの休憩をはさみましょうよっ!

容赦なく再び襲い掛かって来る甘い刺激に翻弄され、何度目か分からない波に襲われる。
次第に意識が遠のき始めると、それを察してか、煽情的な視線を向けながら甘い刺激が急に途絶えた。

余韻だけでも見悶えするほどなのに、耳元に寄せられた口から零れ出す言葉に眩暈を覚える。

「まだ時間はたっぷりとあるから」
「っっっっっ~~っ」







その夜、私は何度となく彼に抱かれた。

彼の求めるままに、私の全てを捧げて……。

< 98 / 182 >

この作品をシェア

pagetop