極上タラシオトコの本気を引き出す方法



私がそう呟くと、広瀬先生も私の背中に腕を回してギュッと強く抱き締められた。



「こんなつまんない話、聞いてくれて、俺が今きっと1番欲しかった言葉をくれて、本当にありがとう。

こんなかっこ悪い所、本当は見せるつもりなかったのに」



そう言って、広瀬先生はまた困ったように笑った。



「カッコ悪くなんてないですよ。
むしろ、こんな風に患者さんに向き合ってる広瀬先生は誰よりもかっこいいです。

話してくれてありがとうございました」



広瀬先生だって、人間だもん。
こんな日だってあるよね。


それに人のためにこんなにも考えを巡らせられる人はそういない。


こんなにいい先生に出会えた患者さんは絶対に幸せだったに決まってる。


いつもこんなことを考えながら夜の海に来ていたのかと思うと、過去の先生のこともぎゅっと抱きしめてあげたくなる。



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