鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
特別製の浴槽は二人が入ってもまだ余りある程、広くて余裕があった。キースは身体も大きく、竜騎士として鍛え抜かれた筋肉を持っているが、ゆったりと身体を伸ばす彼とオデットが隅に丸くなって座っても肌が触れ合うことはなかった。

(……ど、どうしよう。いつも、キースが教えてくれたけど、これからどう動けば良いのか。本当に、わからない)

 キースは無言のままで、こちらがどう動くのか様子見のようだ。美しい紫の瞳にじっと見つめられて、オデットの身体中に逃げ出したい思いが溢れた。

「なんだ。俺に何かしてくれるのかと思った。違ったのか」

 彼は特にガッカリした様子を見せることもなく、ただ優しい声で揶揄うようにそう言った。別に出来ないことを無理はしなくて良いと、言外に言っている。

(このままだと、いつもと同じになっちゃう!)

 オデットは温かなお湯の中で手を伸ばし、彼の既に大きくなっている大きなものをおもむろに握った。

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