暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
「龍ヶ崎のおばさんはどうだ?」
少しトーンを落として創介さん課長に向けて声にした。
以前お目にかかった時の様子から、龍ヶ崎夫人が創介さんを快く思っていないのは知っている。
でも、だからと言って一条コンツェルンの不利益になるようなことをするだろうか?
そこまで悪い人には見えなかったけれど。
「今のところ怪しい動きはないですね。そもそも、今回の件はまだこの3人と現地の担当者しか知らないわけですから動きがあればそれ自体が怪しいってことになります」
「そうだな」
身内の、それも近い縁者を疑うのは気持ちのいいものではない。
それでも、今回の犯人だけは見つけなければいけない。
そうしなければ、創介さんが窮地に立たされてしまう。
「今回のことは、くれぐれも他言無用だぞ。いいな?」
「はい」
もちろんですと、私は創介さんに頷いて見せた。
少しトーンを落として創介さん課長に向けて声にした。
以前お目にかかった時の様子から、龍ヶ崎夫人が創介さんを快く思っていないのは知っている。
でも、だからと言って一条コンツェルンの不利益になるようなことをするだろうか?
そこまで悪い人には見えなかったけれど。
「今のところ怪しい動きはないですね。そもそも、今回の件はまだこの3人と現地の担当者しか知らないわけですから動きがあればそれ自体が怪しいってことになります」
「そうだな」
身内の、それも近い縁者を疑うのは気持ちのいいものではない。
それでも、今回の犯人だけは見つけなければいけない。
そうしなければ、創介さんが窮地に立たされてしまう。
「今回のことは、くれぐれも他言無用だぞ。いいな?」
「はい」
もちろんですと、私は創介さんに頷いて見せた。