薙野清香の【平安・現世】回顧録
***
「大丈夫か?」
放心状態の清香に声を掛けたのは崇臣だった。
(全然大丈夫じゃない)
コースターの動いている間中ずっと、甲高い叫び声を上げ続けていたためか。はたまた魂まで抜かれてしまったせいなのか、上手く声が出そうにない。清香は力なく首を横に振った。
(途中、変な警告文がいっぱい貼ってあるとは思ったけど……)
コースターの待機列に並ぶ間、何枚も何枚も、警告の張り紙がしてあった。今ならここから抜け出せる、そういった内容の警告文だった。けれどここまでひどい目に合うとは、清香は想像もしていなかったのだ。
清香たちが乗ったのは、真っ暗な闇の中を高速でひた走る、ジェットコースターだった。そのハイスピードもさることながら、一番恐ろしいのはレールが全く見えないことだ。次に自分がどう動くのか全く予想ができないので、三半規管が上手く機能をしてくれない。大層悪魔的な乗り物だった。
芹香は涼し気な表情で、心配そうに清香を覗き込んだ。
「大丈夫か?」
放心状態の清香に声を掛けたのは崇臣だった。
(全然大丈夫じゃない)
コースターの動いている間中ずっと、甲高い叫び声を上げ続けていたためか。はたまた魂まで抜かれてしまったせいなのか、上手く声が出そうにない。清香は力なく首を横に振った。
(途中、変な警告文がいっぱい貼ってあるとは思ったけど……)
コースターの待機列に並ぶ間、何枚も何枚も、警告の張り紙がしてあった。今ならここから抜け出せる、そういった内容の警告文だった。けれどここまでひどい目に合うとは、清香は想像もしていなかったのだ。
清香たちが乗ったのは、真っ暗な闇の中を高速でひた走る、ジェットコースターだった。そのハイスピードもさることながら、一番恐ろしいのはレールが全く見えないことだ。次に自分がどう動くのか全く予想ができないので、三半規管が上手く機能をしてくれない。大層悪魔的な乗り物だった。
芹香は涼し気な表情で、心配そうに清香を覗き込んだ。