ファンタジック・バレンタイン
私と高梨君は再びソファへ座った。



「米山。このケーキ、半分食わない?」



高梨君の思いがけない言葉に私は両手を振った。



「いいよ!高梨君が全部食べなよ!」



「いいから食えって。」



高梨君はキッチンからお皿とフォークをふたつ持ってくると、ネコのチョコレートドーナツケーキを皿の上に移し、フォークを私に手渡した。



「ナコちゃんからの大切なプレゼントを、私なんかが食べるのは申し訳ないよ。」



けれど高梨君は私の言葉など気にもとめず、ケーキを半分に切り分けた。


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