君の愛に酔う~藤の下で出会った2人の物語~
ウィリアムはジゼルを実の娘のように大切にして可愛がり、
国内でも王家の一員「プリンセス」としてジゼルを遇するように命じた。
初めて会った日の晩餐でジゼルが語った過去にウィリアムは大変心を痛めており、
自分の国ではそんな思いは絶対にさせないと心に誓っていた。

ユーフォルビアが治めていた地には昔、
いくつかの先住民たちが住んでいて彼らはお互いに助け合いながら暮らしていた。
ある時彼らが暮らしていた地に東から異民族がやって来て、
瞬く間に制圧してユーフォルビアという国を建国。
この異民族たちは自分たちと見た目の違う赤い髪を持つ先住民たちを迫害したため、
先住民たちは彼らの手が届かない北の未開の地に逃れ、
そこで集落を形成する。
彼らは生きるために荒れ狂う海へと漁に出るようになり、
長い年月をかけて蓄積された造船技術と航海技術は
親から子へと受け継がれていった。

時の流れとともに彼らの集落の近くまでユーフォルビアが領土を拡げてきたので、
「ユーフォルビアからの侵略を受けないために我々も国を作ろう」という意見が
集落の族長たちから次々に上がり、
ウィリアムの曽祖父が初代国王となってウィステリア王国を建国した。

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