君の愛に酔う~藤の下で出会った2人の物語~
当初、ウィステリアを国として認めなかったユーフォルビアだったが
海を通じた諸外国との貿易で勢力を増していくウィステリアを敵に回すとまずいと思ったのか、
当時のユーフォルビア国王が
「ウィステリアを主権国家として認める。友好の証として、王女を妃にもらいたい。」
と言ってきたのだ。
当時はまだウィリアムの祖父フィリップが国王だったが、フィリップは孫娘エドウィナを嫁にやることに大反対だった。
「可愛いエドウィナをユーフォルビアなんぞに嫁にやれん。」
そんな国王を説得したのは他ならぬエドウィナ王女。
「お祖父様、私はベルナール王子の妃になります。この結婚がウィステリア王国のためになるなら喜んで嫁ぎますわ。」

結果はどうだろう。
ユーフォルビア王国はエドウィナを冷遇し、
ベルナールが愛人と浮気三昧だろうとお構いなし。
フィリップはエドウィナをユーフォルビア王国に嫁がせたことを大いに責め、
最期まで孫娘の行く末を気にかけて崩御した。
フィリップの死からしばらくしてエドウィナも後を追うように亡くなる。
娘の死を知った前王アレキサンダーは激昂して、ユーフォルビアとの国交を断絶。
この関係はウィリアムに王位が移った今も続いている。

(俺はベルナールだけは絶対に許さない。誰が何といおうとジゼルは私の娘だ。)
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