一室の思い出と共に
そんなヒロくんから目を反らしそろそろ目的の話をしなければとはぁと息を吐く。そんな私の様子にさっきまで気の抜けた様子のヒロくんが少し姿勢を正す。
「ヒロくん、こうやって直接話せたら聞こうと思ったんだけどヒロくんって何の病気なの...?」
そう聞いた瞬間にヒロくんは少し困ったような顔をした。
「肺がんなんだって、投薬治療すれば治るよ。」
「そ、そうなの。よかったぁ。」
安心したよかったと体全体から力が抜ける。そんな私にあははと笑いながらヒロくんは言う。
「こんな話よりももっと楽しい話したい。」
「そっか、そうだよね。ごめんね。何の話する?」
「いや、こっちこそごめんね。」
謝ってくるヒロくんにこちらも申し訳なくなり何か話題はないかと頭の中で考えるが会ってない期間が長すぎて何も思い付かない。そういえばいつかヒロくんに友達の話をした。ヒロくんの友達についてはたしか聞いてなかった筈。そうだ、友達のことを聞いてみよう。
「ヒロくんの友達ってどんな子がいるの?」
「俺の友達?そーだなぁ。スッゴい面白い」
私の質問に嬉しそうにニコニコしながら答えるヒロくんに流石に大雑把過ぎて話題が広げれないといつかの自分のことは置いて理不尽に八つ当たる。
「大雑把だなぁ。もうちょっと詳しく!」
「えぇ...ナイショ!どうせそのうち会うからさ!」
「そんなに頻繁にお見舞いに来させる気なの?」
「いいじゃん、別に」
何処か拗ねたように言う彼に対して疑問を抱えつつも彼が求めているであろう答えを導く。別に彼のためで言った嘘ではなく私の本心として伝える。
「まぁいいよ。来てあげる、いつでも」
「ありがとう。ゆづちゃんの友達はこの前話してた子ぐらい?」
嬉しそうにお礼を言いつつも中々に失礼なことをいう彼。しかし、事実であり彼に何も反論は出来ない。
「そうだね。一番仲が良いのはその子だよ。優しくて勉強も出来るんだよね。」
何事もないように受け入れ彼女の良い所を述べる。
「へぇ~いい子じゃん。」
「そうなの!勉強を私に教えてくれるし...あと恋愛話が好きなことくらいかなぁ」
「恋愛話ぃ?明日香の??」
不可思議そうに聞いてくるヒロくんに笑いながら答える。
「あはは、違う違う!別に大したことはないんだけど何でも恋愛に繋げてきたりするんだよね。まぁ要は惚れっぽいんだよ。」
途端に渋い顔をするヒロくんに対し何がいけなかったのだろうと考えるがよく分からない。
「ヒロくん?どうしたの、大丈夫?」
「あー...そういう人に絡まれたことがあって...」
「そっか、大変だったね。」
「詳しくは聞かないんだね。」
「だって話しにくいんでしょ?なら無理に話さなくていいよ。」
言いにくそうにいう彼に対して無理に話さなくていいと伝えるととても嬉しそうな顔へと変わった。首を傾げている私に微笑む姿に懐かしく感じる。楽しい時間は早く過ぎるみたいであっという間に帰る時間になった。
「じゃあ、帰るね。」
「うん、また連絡するね。」
「うん、また来るね。」
短い言葉を返し手を振るとヒロくんも振ってくれた。帰りも少し迷いつつなんとか家に着くとちょうど母さんも帰ってきた。母さんに今日の出来事を話し一日を終える。この日の夜私は懐かしい夢を見た。
「ヒロくん、こうやって直接話せたら聞こうと思ったんだけどヒロくんって何の病気なの...?」
そう聞いた瞬間にヒロくんは少し困ったような顔をした。
「肺がんなんだって、投薬治療すれば治るよ。」
「そ、そうなの。よかったぁ。」
安心したよかったと体全体から力が抜ける。そんな私にあははと笑いながらヒロくんは言う。
「こんな話よりももっと楽しい話したい。」
「そっか、そうだよね。ごめんね。何の話する?」
「いや、こっちこそごめんね。」
謝ってくるヒロくんにこちらも申し訳なくなり何か話題はないかと頭の中で考えるが会ってない期間が長すぎて何も思い付かない。そういえばいつかヒロくんに友達の話をした。ヒロくんの友達についてはたしか聞いてなかった筈。そうだ、友達のことを聞いてみよう。
「ヒロくんの友達ってどんな子がいるの?」
「俺の友達?そーだなぁ。スッゴい面白い」
私の質問に嬉しそうにニコニコしながら答えるヒロくんに流石に大雑把過ぎて話題が広げれないといつかの自分のことは置いて理不尽に八つ当たる。
「大雑把だなぁ。もうちょっと詳しく!」
「えぇ...ナイショ!どうせそのうち会うからさ!」
「そんなに頻繁にお見舞いに来させる気なの?」
「いいじゃん、別に」
何処か拗ねたように言う彼に対して疑問を抱えつつも彼が求めているであろう答えを導く。別に彼のためで言った嘘ではなく私の本心として伝える。
「まぁいいよ。来てあげる、いつでも」
「ありがとう。ゆづちゃんの友達はこの前話してた子ぐらい?」
嬉しそうにお礼を言いつつも中々に失礼なことをいう彼。しかし、事実であり彼に何も反論は出来ない。
「そうだね。一番仲が良いのはその子だよ。優しくて勉強も出来るんだよね。」
何事もないように受け入れ彼女の良い所を述べる。
「へぇ~いい子じゃん。」
「そうなの!勉強を私に教えてくれるし...あと恋愛話が好きなことくらいかなぁ」
「恋愛話ぃ?明日香の??」
不可思議そうに聞いてくるヒロくんに笑いながら答える。
「あはは、違う違う!別に大したことはないんだけど何でも恋愛に繋げてきたりするんだよね。まぁ要は惚れっぽいんだよ。」
途端に渋い顔をするヒロくんに対し何がいけなかったのだろうと考えるがよく分からない。
「ヒロくん?どうしたの、大丈夫?」
「あー...そういう人に絡まれたことがあって...」
「そっか、大変だったね。」
「詳しくは聞かないんだね。」
「だって話しにくいんでしょ?なら無理に話さなくていいよ。」
言いにくそうにいう彼に対して無理に話さなくていいと伝えるととても嬉しそうな顔へと変わった。首を傾げている私に微笑む姿に懐かしく感じる。楽しい時間は早く過ぎるみたいであっという間に帰る時間になった。
「じゃあ、帰るね。」
「うん、また連絡するね。」
「うん、また来るね。」
短い言葉を返し手を振るとヒロくんも振ってくれた。帰りも少し迷いつつなんとか家に着くとちょうど母さんも帰ってきた。母さんに今日の出来事を話し一日を終える。この日の夜私は懐かしい夢を見た。