甘すぎる小悪魔に見つかったなら。
「あゆってゆーんですか? 俺もそう読んでいー?! 俺,理苑!」
玲央也くんと,理苑くん,ね。
間違えて呼ばないように,しっかり頭で復唱し,それぞれを見る。
よろしくねと頬を緩ませたところで
「だめ」
口にするより早く,横から間を手で遮られた。
……十和?
「十和には聞いてないけど? 十和がわざわざクラスまで来るとか気になるし。ってか先輩めっちゃ可愛いし」
「っか……わ?」
結構チャラいのねと玲央也に笑えるほど,私に免疫はなく。
年下相手に照れる私は,実際どうであれチョロいと言われても仕方ないんじゃないかとまで思う。
「だめ。あと近寄んないで,あゆが減る」
そんな私を,十和はすっと隠した。
「あーーーん?! 減るかぁこら! バイ菌か俺は。ぶっとばすぞてめェいつものふわふわ感どこいったんだよ。……キャラブレてんぞ」
「……きのせい。」
「はぁ?!」
友達なのは間違いないのだろう。
ぽこぽこと応戦し合う2人。
今は,さっきまで堂々としていた十和が何処かで押し負け,ばつの悪そうな顔をしていた。