甘すぎる小悪魔に見つかったなら。
「……玲央也,いっつもこんな感じじゃん僕。キャラとか意味分かんないんだけど」
「語尾に出てる語尾に出てる」
「あゆ先輩,カラオケいこー!」
喧嘩に発展するんじゃないかとハラハラするものの,そこで私に声をかける理苑くん。
実に,マイペースの極み。
2人の事はお構いなしに,にこにこと私だけを見ている。
可愛い……
そううっかり手を伸ばしかけ,自制した。
こういう感じなのねと3人をそれぞれ少し理解し,私はリラックスして理苑くんを見る。
あ。そう言えばあゆって呼んでくれてる……
先輩って,何かくすぐったいな。
えーと,それで何だっけ。
そうだ
「カラオケ?」
「マイブーム!」
だ,そうで。
堂々とそう答える理苑くんが何だかおかしくて,私はくすくすと笑った。
「誰でもかんでもさそうなよ理苑」
どこから聞いていたんだろう。
玲央也くんが私達に流し目をして,理苑くんは大きく振り返った。
慎重だけでなく手足も長い理苑くんに,私も巻き込まれそうになる。