甘すぎる小悪魔に見つかったなら。
十和のしていることが,私にはそんなに悪いことだとは思えない。

でも,自分と会話をするクラスメートをあんな目で見るくらいなら,どうにかしないといけないんだと思う。

受け入れるか,手放すか。

どちらも選ばず苦しむのは,つらい。



「私は,自分を隠して偽ったって,いいと思うんだよ」

「……え?」



あゆがそれを言うの? と言う顔だ。

もう,自分だって他人へ何かしらの印象を持ってるんじゃん。



「十和が最初に見たんじゃん。私が嘘を言って,強がって,誰にも見せてない私の部分」



大丈夫,なんて嘘を言って。

誰にも感情を見せず,1人あんなところで消化しようとしていた。

そんな私を,十和は聞いてくれた。



「皆,何かしら大事に隠してるものがある。自分のために,他人のために。笑って,誤魔化して,繋いで」



それを受け入れて,それでも幸せだって笑えるなら,そのままでいいんだよ。
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